中野優樹選手 — 2022世界選手権レポート
今回私は、メキシコのサンルイスポトシ市で開催された2022ラケットボール世界選手権に日本代表男子ダブルスとして参加させていただきました。簡単にではありますが、そこで感じたことを報告させていただきます。
私は今回で3回目の世界選手権への参加となり、これまでの経験もあるため、外国人選手の打つ速い球への対応や集中力、メンタルの保持など、シミュレーションを十分に行って大会に臨みました。
現地での練習日が3日間確保できたので、標高の高さによる球の跳ね方や空気の薄さにはある程度慣れることができました。
しかし、試合では想定通りとはいきませんでした。
やはり、まず外国人選手の打つ速い球への対応に苦戦しました。
特に、ドライブサーブは速い上に跳ね方も普段受けるものと異なりワンバウンド後に加速するような球で、ラケットの面を合わせることすら難しいと感じました。
また、シーリングのレベルが非常に高く1つの攻撃として機能しており、はっきりと差を感じる部分でした。
大会後半には速い球にもだいぶ慣れ、ラリーになれば取れるポイントも増え、いい試合もできましたが、いろいろな点で世界との差を感じました。
試合勘も失われていて、いくつかの試合ではゲームポイントから最後の1点を取ることができずに悔しい思いもしました。
今回の世界選手権はほとんどの日本代表選手にとって数年ぶりの国際大会で、みんな同じような困難を感じたことと思います。
他の国の試合を見ると、ゲームの戦略自体が前回と変わってきており、世界のレベルはさらに上がっていると感じました。
世界選手権での戦いは日本代表選手にとって厳しいものではありますが、今回の経験を活かし世界で戦えるよう日本のレベルアップに貢献できるよう努力していきたいと思います。
日本代表選手 中野優樹